宇宙は、ビッグバンという大爆発から生まれたといわれる。
つまり、破壊から創造という流れにあるのが、宇宙の法則だ。
また、創造は必然的に破滅に向かうともいえる。
自分たちが生きているこの地球も様々な恵みを与えてくれている太陽も例外なく破壊されていく。
しかし、破壊のみならずそこから新たなものが生まれてくる。
その変化してやまない繰り返しの中に生きている。
ところで、破壊には二種類あるという。
1つ目は、進化。
2つ目は、煩悩執着の破壊。
精神的な成長なんて言葉がよく使われるが、それは前者の生き方。
死という破滅に向かって突進していくような生き方ともいえる。
孤高の生き方、独立独歩とも言い換えられるのだろう。
では、後者は?
近頃のテレビを見ていてふと思うことがある。
ノーベル賞受賞者といった権威や著名人、一定の権力者の言うことをうっかり鵜呑みにしかねないなと。
この「うっかり」が、紛れもない後者。
人間の進化の道は細く険しい。
だから、すぐに踏み外したり、恐れを抱いて後戻りしたくなる。
結果、死や病を必要以上に恐れ、束縛という安定、安心の中に潜りこもうとする。
破壊と創造を繰り返し、変化してやまない宇宙の法則。
この絶対法則に支配されている地球においてそのような安定、安心はない。
にもかかわらず、どこかにあるとしてしまう依存心。
本を読みつづけていなければ、自分などはすぐにこの「うっかり」にはまりこんでしまう。
自分たちは例外なく死という破滅に向かって生きている。
しかし、その破滅とは、新たな創造を生み出す必然であり、人間ごときが動かしえない法則でもある。
幻のような幸福、安心をつかもうとしては、人間の進化が阻害される。
それは宇宙の法則に反し、本来の魂の欲求にも反することでもある。
苦に飛び込んでいく勇気が、真の直感を生むのだろう。
毒を喰らって見識を深めよう。
12月28日(月)心学毒書会