サルの世界は、勝敗をはっきり分けるらしい。
その象徴が、サル山のボスなのだろう。
ところが、ゴリラは違うそうだ。
お互いにケンカをしても、必ず仲裁者が現れるという。
つまり、お互いの面子がつぶされずに済む。
今の人間の社会は、サルに近い。
でも、本当に安心して暮らし、自分独自の主張、表現が闊達にできる世の中になるには、勝敗ははっきりつけないほうがいいのだろう。
よく人生は、スポーツの世界にもなぞらえられる。
もちろん、厳しい勝敗の世界の中で鍛えられた一流アスリートの生き様や言葉は、とても参考になる。
しかし、よくよく考えてみれば、日常の暮らしの中で勝敗をつけてしまえば、おかしなことになりはしないか?
夫婦関係、親子関係、取引先との関係、同業者との関係などなど。むしろ、そうしてしまうほうがおかしなことになる。
こうしたものは、そう単純に勝敗など決せられるわけではない。
一定のルールのもとで競われるスポーツの世界とは、明らかに異なるのだ。
むしろ勝てば勝つほど自分自身も傷がつき、孤立してしまう世界なのではないだろうか?
逆に負ければ負けるほど傷もつく。
勝ち組負け組、一人勝ちといったことが、どこかさもしく感じられるのは、きっとそういったことが原因にあるのかもしれない。
人間は、ゴリラに学ぼう。
今度、ゲストにゴリラを呼んでみようと思います。
ちなみに6月22日は、元商業界編集長の笹井様の講演会です。
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