商売をして、多くのお客さんから支持され、事業が拡大されていく。
所謂、成功というものが、ある意味ゴールだと思っていた時期があった。
もちろん、そうした成果はとても大切だとは思う。
しかし、僕が読んできた本のことごとくは、このへばりついた観念を揺さぶる類のものばかりなのだ。
商売しても流行らず、お金に困り、貧乏なままで一生を終える。
そんなのごめんだと思うだけだった自分がいた。
しかし、心のどこかでそうした表層に囚われない強さ、視野を持ちたいと、いつしか思うようになってきた。
成功するのか?失敗するのか?
そう問われれば、きっと多くの人が、成功を望むはずだ。
そして、それが正解だと信じ、何の疑いも抱かないだろう。
しかし、僕は疑問を抱いてしまうのだ。
もちろん、そう簡単なことではないが、成功か?失敗か?に囚われず、全身全霊をもって人生を生き抜く。
人間本来が奥底で求めている願望なのではないか?と最近は思うようになってきた。
現象界にある幸不幸といった事象。
誰が見ても幸福に見える事象が、実際には本人にとって不幸であったり。
逆に誰が見ても悲劇に見える事象が、本人にとっては幸福や充実であったり。
そうしたことを本の中で垣間見るたびに、心の中で感じる違和感がある。
聞く耳をもちたくないような、そして反感すらもちたくなるような言葉が、本の中で出てくるたびに生じる嫌な違和感。
一方で拒絶し、目をそむけようとしても、「逃げてはいけない」と叱咤する自分もいたりする。
本来は、幸福も不幸もなく、成功も失敗もない。
そんな境地に自身の身をおけたとき、二つに分けられていた観念のことごとくが、本来は一つだったということに気がつくのだろう。
現象界の事象に左右されない境地。
すべてをナニモノかに任せてしまえる境地。
三昧や無為自然とは、このようなことなのだろうか?とふと思ってみた。
ここで出会った言葉を丁寧に紐解いていけば、きっと商売の根本、生きる根本に辿り着けると信じて。
そして、商売繁盛なんて思いのまま、な~んて境地に共にいたることを祈念して。
2020年もよろしく~。
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