サイズの合わない靴

ある本に書いてあった気がするのですが、とある軍人が自分のサイズに合わない靴を支給された場面でのこと。


その旨を伝えると『バカヤロウ!自分の足を靴に合わせるんだよ!』と言われたという。


なんとも無茶苦茶で理不尽な話ですが、結構、こういう現象って、日常の中で起こりませんか?


今の日本は、だいぶ思想が西欧化されていますから、権利や義務といった概念が強く浸透しています。


それはそれでよいところもありますが、すぐに物事を理不尽として処理してしまう癖もついてきているようにも思えるのです。


そうした意識が強くなった先にどうなるのか?なんてことを自分は考えてしまうのです。


自分は、昔の人たちに比べるとだいぶ忍耐弱いと思います(笑)


それもそのはず、昔の人たちに比べ、理不尽に遭遇する機会がだいぶ減ったからだと思うのです。


昔の労働環境に比べはるかに恵まれた環境にいますし、人間関係上でも『まともでいい人』に恵まれてもいます。


それはそれで善い面である反面、そこから少しでも逸れていれば真っ先に文句が出てきてしまうのではないでしょうか?


自分などは、合わないサイズの靴を支給されれば、まっさきに不満と文句が出てきてしまうことでしょう。


しかし、それでいいのか?とつい自問自答してしまうのです。


時に忍耐心をもって自分を合わせていくことも必要な場面が多々あるためです。


仕事の場面でも、家庭生活でも、またその他の組織内や人間関係上でもそうしたことが、たびたび起きてくるのではないでしょうか?


正当な理由を掲げてこの世の理不尽さを説いても、なんだか人間が小さくなってしまうような気がするのです。


理不尽であれば、理不尽ごと背負う気概というか、呑みこんでいく度量というか。


まぁ、そうした覚悟のようなものも、生きていく上ではとても必要ではないか?と時に思えるのです。


そう言いながらも、背負わず心の中で文句をつい言ってしまう自分ではありますけどね(笑)


10月28日(月)心学読書会


理不尽に遭遇するほど、人間力は高まっていくような気がします。


そして、合理的な人間になるほど、逆境に弱くなっていくような気もします。


心学商売繁盛塾

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