第二次世界大戦の頃、英国にヒトラーの共鳴者と標榜し、支持していた伯爵がいたそうです。
その伯爵は、ナチスの滅亡に伴い最後には全財産を失い、本人も自殺してしまったという話があります。
自分たち現代人からすれば、こうした輩はバカ者以外何物でもありません。
ですが、視点を少し変えて、より深く考えてみるとバカ者は、ひょっとして自分たちではないか?という思いに至ります。
自分にとって不都合な風潮になった際、日和見主義的な生き方しかしてこなかった人間は、必ず自分の主義主張を変えだします。
そんな自分からすれば、命がけの一つの哲学をもっていた伯爵はすごい方だと思えるのです。
実際、時の首相チャーチルも国民もその伯爵を一切軽蔑することはなかったというのです。
正解か?間違っているか?に囚われるほど、大切なことを見失ってしまう良い例なのかもしれません。
この伯爵の話を読んで、単純に善か?悪か?でしか考えられないのは、思考停止に近い状態だと自分はとらえました。
かつての栄光を極めた大英帝国は、こうした命がけの一つの哲学をもっていた真のエリートによってつくられ、支えられてきたという話もうなずけます。
自由とは?
自己責任とは?
民主主義とは?
真のエリートとは?
個々人がそうした概念の意味を深く追求し、思想を熟成させていくことが、急務なのではないでしょうか?
不要不急に思えるかもしれませんが、さにあらずです。
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